会長挨拶

ご挨拶

　この度、第23回日本臨床毛髪学会を2018年11月24日（土曜日）および25日（日曜日）に日暮里のホテルラングウッドで開催させていただきます。伝統ある本学会を主催させていただくことは、東京女子医科大学形成外科学教室として誠に光栄に存じます。
　東京女子医科大学と本学会との歩みは、1997年第3回日本アジア臨床毛髪外科学会を若松信吾先生が、2000年第6回日本臨床毛髪外科学会を平山峻先生が担当されました。さらに私の師である平山峻先生は、日本臨床毛髪学会の結成発起人の一人と伺っております。今回私が本学会を担当させていただきますのは、実に18年振りとなります。
　本学会の最も大きな特徴は、毛髪医療の診療、研究に携わる形成外科、皮膚科、基礎医学など、幅ひろい領域の方々が会員となっている学際的な学術集団であることで、世界的にも類を見ない学術集会であることに伝統と誇りを感じます。
　そこでテーマを“臨床毛髪学会に新しい息吹を　Explore the future of the hair restoration”とし、毛髪医療の分野の治療成績だけでなく患者QOL向上への新しい研究にも広く目を向けた学会にしたいと考えています。本学術集会にて多数の先端的研究成果に関する報告や討論が行われるようなプログラムにし、さまざまな毛髪医療を学べる楽しい時間となるよう準備を進めております。
　さらに、この度本学会では、医療の高度化に伴う医学の進歩とその恩恵を社会一般の方々へ還元するための事業の一環として「市民公開講座」の開催を企画しております。市民公開講座の0テーマは「悩まない明日のために―毛髪の悩みを医師と相談しよう」としました。毛髪医療の実際と進歩を目に見える形で展示により具体的に紹介するとともに、医師による毛髪治療相談を企画しています。男女に関わらず毛髪の悩みに寄り添う市民公開講座は、まさに新風となると信じております。
　いろいろな毛髪医療の紹介や講習会など、御参加の先生方に実りある学会となりますよう、教室を挙げて鋭意準備いたす所存です。ご参加の皆様にとって有意義なものとなり、今後の診療に少しでもお役に立てれば幸いです。会員をはじめ多くの先生方のご参加をお待ちしております。何卒よろしくお願い申し上げます。

第23回日本臨床毛髪学会
会長　井砂　司
（東京女子医科大学東医療センター形成外科学教授）